現在、10組のカップルがいたら1組のカップルは不妊であるといわれています。
不妊の原因は様々ですが、男性側因子の不妊、女性の側因子の不妊の割合は50%、50%と言われています。

今回は女性の側因子の不妊について話をしますね。

まず、妊娠の成立の過程を知っておきましょう。

卵巣のなかには卵子の元となる原始卵胞と呼ばれる細胞があります。
女の人は、驚く事にお腹の中にいた胎児の頃から、原始卵胞をもっていて、そして生まれてくるのです。
思春期に入る頃、生殖のための機能が作動しはじめ、卵胞を育てるホルモンが分泌されはじめます。そして卵胞は成長し始めるのです。毎月、20~30個ほどの原始卵胞が成長するのですが、このうちの一番大きく成長した卵胞(主席卵胞)の中から卵子が1つだけ、卵胞をつきやぶり排卵するのす。
卵巣の外へ出た卵子はこの時、腹腔内にいるのですが、卵管采(ラッパの先にゆれたこんぶがついたような形)に吸い上げられて卵管へと送られるのです。

卵管膨大部で優秀な精子と出会い、卵子を取り囲む下粒膜細胞を溶かし、卵子の中に入り込めた1個の精子と結合し、受精が成立します。そして受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら7~10日ほどの時間をかけて卵管を移動し、子宮へとたどり着きます。そして、子宮内膜に着床して根を張ります。これが妊娠の成立なのです。

妊娠の成立をしったところで、妊娠するためには1、原始卵胞がある、2、卵胞が成長する、3、排卵する、4、排卵した卵子を卵管にとりこめる、5、卵管を受精卵が移動できる、6、受精卵が子宮のいい位置に着床できる、7、着床後に根をはれる、という課題があるのです。

1の場合、染色体の異常、ターナー症候群やアルドステロン症候群が当てはまります。

2の場合、卵胞機能不全が考えられます。卵巣機能の低下が原因の事が多いですが、卵巣機能の低下の原因は肥満や、痩せすぎ、ストレス、加齢などです。

3の場合、排卵しない原因では、多発性嚢胞や肥満、やせすぎ、高プロラクチン血症(授乳している時にでるプロラクチンホルモン←排卵しないホルモンが異常に高い、脳のホルモン異常)があります。

4と5の原因では、先天性に卵管が細いなどもありますが、最近は性感染症のクラミジアにかかり、卵管、ひどい場合には腹腔内まで癒着するケースが増えています。

6の場合、先天性の子宮奇形、子宮発育不全、子宮内膜症による子宮内膜癒着、子宮筋腫(子宮にでこぼこがあれば着床しにくい)などがあります。

7の場合、受精卵が着床した後に、黄体ホルモンがでて、胎盤ができるまでは妊娠を維持するのですが、黄体機能不全の場合、妊娠を維持できないケースもあります。

あとは、子宮頸管に抗精子抗体が存在する場合もあります。

ひとによって原因は様々であるので、妊娠希望で妊娠しない場合は早いうちに病院で原因を調べてもらった方がいいと思います。