男性不妊で考えられる原因は主に4つ




現在、「子どもを持ちたい」と思いながらも妊娠しないカップルは、10組に1組と言われています。
不妊とは、 WHO(世界保健機関)、日本産科婦人科学会ともに、「1年以内に妊娠に至れない状態」と定義されています。(数年前までは2年でした。晩婚化が進むなか、早く治療を始めた方が妊娠率がいいという理由で1年になったみたいです。)

以前は女性側に因子があると言われることが多かったのですが、現在の不妊の男性因子割合と女性因子の割合は50%、50%と言われています。

ここで男性が精子を造り、射精するまでの過程を説明しましょう。

まず精子はどこで造られているか知っていますか?


答えは精巣です。
この中には、精子を造る場である精細管と呼ばれる管が蛇行しながらびっしりと詰まっており、その管の内側で精子の元になる精原細胞が分裂を経て、精子が造られます。
(精巣は直径4 - 5cm程度の卵型で陰嚢にあります。)

精子は、精管という管の中を流れていき、精巣の隣の精巣上体へと運び出され、そこで成熟し、射精を待ちます。
精子造りは、体温よりも温度が低くないとうまく進まないので、陰嚢に精巣があるわけです。他の臓器のようにお腹のなかにないというのには意味があるのですね。

作られた精子を外に出す仕組みも大事


次は射精のお話をしますね。

男性は性的な興奮が高まると、まず陰茎が勃起します。さらに性的な興奮が高まると、待機していた精子は少量の分泌液とともに精管の蠕動運動(お腹の中でうんちが運ばれる腸のような運動のこと)によって精管末端部にある精管膨大部まで運ばれ、精子はここで射精の瞬間までまた待機します。
性的な興奮が頂点に達すると、射精します。

注)膀胱の出口は固く閉じられているので精液が膀胱に逆流することありません。

以上が精子が造られ、射精するまでです。

このことから、1、精子が造られない、成熟できない 2、精子がうまく運ばれない 3、陰茎が勃起しない 4、射精できないことが男性不妊の原因だと考えられますよね。

男性不妊4つの原因


1、精子が造られない、成熟できない


実は1の造精機能障害が多く全体の70-80%を占めるといわれています。染色体異常(クラインフェルター、染色体がXXY型)や、小児の時に鼠径ヘルニアになった←(精巣がお腹の中にあり、精子が造れなくなった)➡停留精巣、精巣炎(精巣に炎症がおき精子がうまく造られない、最近は、クラミジア感染症が増えています)などが考えられます。

精液の分析により乏精子症(精子が極端に少ない) 精子無力症(卵管までいく力がない)、奇形精子症(奇形の精子が多い)、無精子症(精子がない)などでわかることが多いです。

2、精子がうまく運ばれない


2は、生まれつき精管が狭い、精管炎(管に炎症がおきて、うまく精子が通れない、これもクラミジア感染症などが原因)などが考えられます。

3、陰茎が勃起しない


3は、精神的な問題、脊髄損傷による勃起不全、糖尿病←(細い血管からダメージをうけていくので。陰茎には毛細血管といって細い血管がたくさんあり、それで勃起するのです。)➡タバコの吸いすぎなどが原因です。

4、射精できない


4は、逆流性射精です。(射精時に膀胱側へ射精してしまうことです。通常の射精時には閉まっていなければならない内尿道口という部分が閉まりきらないために起こります。)

以上より男性不妊の原因はこのようなことがあります。

不妊は女性だけの問題ではありません。こどもを望むなら、夫婦間で話し、検査することをおすすめします。